日本六古窯の一つとして知られる「備前焼」の古備前から現代に至る作品および資料を収蔵・展示する施設
岡山県備前市にある『岡山県備前陶芸美術館(おかやまけんびぜんとうげいびじゅつかん)』は、昭和47年(1972)に創立。約千年の長い歴史をもち日本六古窯の一つとして知られる「備前焼」の古備前から現代に至る作品および資料を収蔵・展示する施設。
「備前焼」は、平安時代に作られた須恵器から発展。鎌倉時代初期には焼き締め陶が焼かれ、後期になると酸化焔焼成による現在の茶褐色の陶器が誕生。当時の主力は水瓶や擂鉢が多く「落としても壊れない」と人気があった。また当時の作品は「古備前」と呼ばれ珍重されている。
館内には、5人の人間国宝を輩出した歴史をもつ「備前焼」の資料及び、代表的な作品や、採土から窯出しまでの制作の工程や多彩な窯変などについて分かりやすく紹介。また現役作家による新作展示会を年5回開催。備前焼の普及と振興を図り、地域文化の向上に寄与する活動を積極的に行う施設となっている。