沓脱の石
上人が法起菩薩と化されて松の木に登られた時の沓脱ぎの石。
西国三十三箇所番外札所。徳道上人が松の木の上から法起菩薩となったところから「法起院」と名付けられた。
奈良県桜井市に所在する長谷寺の塔頭寺院。
宗派は真言宗豊山派。本尊は徳道上人。西国三十三箇所番外札所でもあります。
徳道上人はに突然起こった不幸は上人の父を奪い、そして数年の後には母も帰らぬ人となりました。
亡き父母の菩提を弔うため、当時の大名僧であった大和長谷寺の道明大徳との間に師弟の契りを結び、その後、大和の長谷寺、鎌倉の長谷寺をはじめ諸国に四十九ヶ所の寺院を建立しました。
突然の病で仮死状態にあった上人は、夢の中で閻魔大王に会われ、悩める人々を救う為に三十三ヶ所の観音菩薩の霊場を広めるように言われました。
仮死状態から解放された上人は三十三ヶ所の霊場を設けましたが、人々は上人を信用しなかったため、やむなく宝印を摂津中山寺に埋めたと伝えられています。
270年後の永延二年(988年)に、花山法皇がこの宝印を掘り出し、今の三十三ヶ所を復興させました。
上人は晩年、当院の松の木の上から法起菩薩となったといわれ、「法起院」という名前はそこからつけられました。
上人が松の木に登ったといわれる「上人沓脱ぎ石」が今も残っています。
この石に触れると願い事が叶うと伝えられています。
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沓脱の石
上人が法起菩薩と化されて松の木に登られた時の沓脱ぎの石。
ふれると願い事がかなうと言われています。